富士設備商会のダイキンエアコン取付工事施工のポイント-既設配管・隠蔽配管再利用
既設の配管・隠蔽配管・化粧カバー等を再利用してエアコンをお取り付けする場合の、弊社のダイキンエアコン取付工事施工のポイントをご紹介します。エアコン工事のお見積り・施工の際、特に注釈がなければこの施工ポイントに沿ってお見積り・施工を致します。
※隠蔽配管場合は下図と違い配管は外部から隠蔽されていますが、カバーに関する部分以外の施工のポイントに関してはほぼ同内容となります。
各内容の詳細は以下の通りです。
※標準的な費用の例については、エアコン取付工事標準価格についてのページをご確認ください。
(1)室内化粧カバー、(2)配管接続、(3)コード結束、(4)据付版
(1)の室内配管化粧カバーは、既設のものを再利用します。
(2)の配管自体は既設のものを再利用しますが、エアコンとの接続部となる冷媒配管先端のフレア部分は再利用せず、一度切り落としてから新たにフレア加工を行い、新しいフレアナットを使って接続します。
(3)の電源コードとアースコードの結束バンドによる結束は一見地味な内容ですが、このような細部まで気を配って仕上げることができるかどうかで、全体の仕上がりのレベルが違ってきます。
(4)の本体据付版は、エアコン本体に付属している新規のものを使用します。設置の際は、必ずスケールで測って取り付け位置を決定します。この取付位置がずれてしまうとエアコン室内機が傾いたりしてしまうので、絶対に目分量では取り付けません。また、石膏ボードの壁への固定の場合は、ボードアンカーを使用します。
(5)貫通スリーブ、(6)壁貫通部隙間パテ、(7)外カバーコーキング
(5)壁内貫通スリーブは既設のものを再利用します。また、もし既設のものが無かった場合は新しいものを設置します。スリーブを入れることにより、壁材の金属と配線との接触による漏電を防ぎます。また、配線・配管がネズミにかじられたりすることによる故障の発生を予防します。
(6)壁貫通部の隙間は改めてパテ埋めを施工します。パテ埋めにより雨の侵入、壁内(外壁と内壁の間の空間)や室外の空気が室内に入ってくることによる結露・露たれの発生、臭いの浸入を防ぎます。
(7)外部配管カバー周りのコーキングシールは再施工します。コーキングにより、雨の侵入が起こらないようにします。
(8)室外化粧カバー、(9)配管、(10)加湿ホース
(8)室外配管化粧カバーは、既設のものを再利用します。
(9)冷媒配管・電気配線・ドレンホースは既設のものを再利用しますが、新しいエアコンの取付に際して延長が必要な場合は、それぞれ適切な方法で延長工事を行います。
冷媒配管については接続金具(フレアユニオン)を使って延長することを基本としていますが、溶接した方が信頼性が高くなる配管状況であれば、溶接で延長する場合もあります。どちらの方法で接続した方が良いかは当日お伺いした技術者が判断し、ベストな方法で施工を実施します。
電気配線の延長が必要な場合は、圧着端子で圧着接続した上からのテープ巻き仕上げにて延長します。
ドレンホースの延長が必要な場合は、延長部にはハイグレードドレンホース、又は断熱ドレンホースを使用し、しっかりとノリ付けにて延長します。
(10)既設の通常タイプ(加湿機能の無い)エアコンから、うるさら7タイプ(加湿機能の有る)エアコンに交換する場合は加湿ホースの追加が必要になる為、基本的に配管・化粧カバーは既設のものの再利用はせず、新設することになります(配管・化粧カバー新設での取付工事についての詳細は、標準工事内容-マンション・標準工事内容-戸建住宅をご覧ください)。
(11)防虫・防臭バルブ、(12)端末カバー、(13)パテ埋め
(11)防虫・防臭バルブは既設のものがあれば再利用しますが、設置されていなかった場合は可能な限り新規に設置します。ドレンホースの出口が隠蔽設置された部分でそのまま床下や排水溝に繋がっている場合など、ドレンの出口が見えなかったり追加設置が不可能な場合は新規設置できません。
防虫・防臭バルブを設置することにより、ドレンホースを通じた外気・臭いの侵入や虫の侵入を防ぐことができます。また、ドレン排水のポコポコ音の発生も防ぎます。
(12)室外配管端末カバーは既設のものを再利用します。
(13)もともと端末カバーの隙間部分のパテ埋めが施工されていなかった場合は改めて施工し、虫の侵入などを防止します。
(14)室外機置台、(15)防振ゴム、(16)真空引き
(14)プラロック置台は、既設のものが有った場合でも新しいものに交換して設置します。室外機を置台の上に据え付けることで、地面との間に十分な空間を確保します。
(15)防振ゴムについても、プラロック置台の下に新しい防振ゴムを敷設します。室外機の振動が直接ベランダの床などに伝わるのを防ぎます。
(16)真空引きにはもちろん真空ポンプを使用します。真空ポンプを適正に作動させた上で、連成計が-0.1MPaになっていることをしっかりと確認します。この真空引きは、冷媒配管内の空気や水分を乾燥除去するために必ず必要な工程です。空気や水分が残ってしまうと空調能力の不足や、エアコンの故障などにもつながってしまうので、絶対に手は抜けません。既設配管を再利用する場合は、真空ポンプを配管新設の場合より長めに作動させ、配管内の水分や溶剤などの汚れを十分に除去します。
(17)周囲の養生、(18)試運転調整、(19)清掃・片づけ
(17)ご紹介が遅くなってしまいましたが、養生は作業の最初に行います。床には傷かつかないようマットを敷き、家具などにはビニールシートで被いを掛けて粉じんなどがつかないようにします。
(18)取付が終わったら試運転。ちゃんと動くか確認し、エラーなどが有ればきちんと調整します。うるさら7の場合は加湿ホース長やお部屋の形状等も設定入力します。
(19)施工で出たゴミは回収。きちんと清掃・片づけを行って作業完了です。その後、お客様に作業完了確認を行っていただきます。
隠蔽配管や既設配管を利用したエアコン工事は株式会社富士設備商会へ!
以上が弊社のエアコン取付工事施工のポイント(既設配管再利用編)です。
上記通常の施工内容だけでは対応できない工事については、御相談頂いたり現地調査にお伺いした際に確認し、別途きちんとお見積りを致しますので、ご安心ください!