富士設備商会のダイキンエアコン取付工事施工のポイント-マンション

（１）室内配管化粧カバー、（２）コード結束、（３）本体据付版設置

（１）の室内配管化粧カバーには、因幡電工製のスリムダクトMDを使用します。スリムダクトMDは取り付けビスが目に付かないように配慮して設計されていますので、インテリアとの親和性も高く、落ち着いた外観に仕上げることができます。難燃性素材ですので、安全性にも配慮されています。

（２）の電源コードとアースコードの結束バンドによる結束は一見地味な内容ですが、このような細部まで気を配って仕上げることができるかどうかで、全体の仕上がりのレベルが違ってきます。

（３）の本体据付版設置の際は、必ずスケールで測って取り付け位置を決定します。この取付位置がずれてしまうとエアコン室内機が傾いたりしてしまうので、絶対に目分量では取り付けません。また、石膏ボードの壁への固定の場合は、ボードアンカーを使用します。

以上の標準工事で、写真の例（室内機取付全体像）にあるような仕上がりとなります。

（４）貫通スリーブ、（５）壁貫通部隙間パテ、（６）外カバーコーキング

（４）壁内貫通スリーブを入れることにより、壁材の金属と配線との接触による漏電を防ぎます。また、配線・配管がネズミにかじられたりすることによる故障の発生を予防します。

（５）壁貫通部の隙間のパテ埋めにより、雨の侵入や、壁内（外壁と内壁の間の空間）や室外の空気が室内に入ってくることによる結露・露たれの発生、臭いの浸入を防ぎます。

（６）外部配管カバー周りのコーキングシールで、雨の侵入が起こらないようにします。

（７）室外配管化粧カバー、（８）ドレンホース、（９）加湿ホース

（７）室外配管化粧カバーは、難燃性スリムダクトを使用して施工します。化粧カバーを施工することで外観がすっきりと美しくなるだけでなく、エアコンの配管を紫外線や風雨等から保護することができます。テープ巻だけで仕上げてしまうと、経年劣化によりテープが劣化して美観を損なうだけでなく、配管の保護材まで劣化が進みエアコン能力の低下を招いてしまう場合もありますので、弊社では標準で室外配管化粧カバーを施工しています。

（８）室内部分のドレンホースは断熱ドレンホースを使用し、結露を防止します。室外部分には年数が経過しても劣化による割れなどが発生しないよう、ハイグレードドレンホースを使用します。

（９）うるさら７を取り付ける場合には、ダイキン指定の加湿ホースを使用。加湿ホースの接続には曲げの角度制限や長さの調整など、細かく仕様が決められていますので、長年の経験と最新の知識を駆使しながら最適な取り回しで施工していきます。

（１０）防虫・防臭バルブ、（１１）端末カバー、（１２）パテ埋め

（１０）ドレンホース末端に防虫・防臭バルブを設置することにより、ドレンホースを通じた外気・臭いの侵入や虫の侵入を防ぐことができます。また、ドレン排水のポコポコ音の発生も防ぎます。

（１１）室外化粧カバーの端末には端末カバーを設置し、外部化粧カバーのずれ落ちを予防します。

（１２）端末カバーの隙間部分はパテ埋めし、虫の侵入などを防止します。

（１３）室外機置台、（１４）防振ゴム、（１５）真空引き

（１３）室外機はプラロック置台の上に据え付け、地面との間に十分な空間を確保します。

（１４）プラロック置台の下に防振ゴムを敷設。室外機の振動が直接ベランダの床などに伝わるのを防ぎます。

（１５）真空引きにはもちろん真空ポンプを使用。真空ポンプを適正に作動させた上で、連成計が-0.1MPaになっていることをしっかりと確認します。この真空引きは、冷媒配管内の空気や水分を乾燥除去するために必ず必要な工程です。空気や水分が残ってしまうと空調能力の不足や、エアコンの故障などにもつながってしまうので、絶対に手は抜けません。

（１６）周囲の養生、（１７）試運転調整、（１８）清掃・片づけ

（１６）ご紹介が遅くなってしまいましたが、養生は作業の最初に行います。床には傷かつかないようマットを敷き、家具などにはビニールシートで被いを掛けて粉じんなどがつかないようにします。

（１７）取付が終わったら試運転。ちゃんと動くか確認し、エラーなどが有ればきちんと調整します。うるさら７の場合は加湿ホース長やお部屋の形状等も設定入力します。

（１８）施工で出たゴミは回収。きちんと清掃・片づけを行って作業完了です。その後、お客様に作業完了確認を行っていただきます。